尾上松緑、藤間勘右衞門の日記

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2019.02.19 Tuesday

733

今までも嫌な奴は嫌な奴だったが
それでも、何処かに憎めない可愛い気と愛敬は多少なりとも有った筈なのだけど
今の彼はただただ小狡くて、守銭奴
自分本位だけの屑な、本当に嫌なだけの野郎になり下がったな
下品に輪が掛かったか
大義も無く簡単に裏切るし
苛々するんだよ
一層、嫌いになったわ
誰の事かって
それは
今シリーズ(第六期)のアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」のねずみ男の事である
今までのアニメシリーズよりも下衆で、見下げ果てた奴に描かれている様な
或る意味「扱いが悪くなったけれども、その分、キャラクターはこれまで以上に立っている」とは、言えるのかも
元来、僕はあの手のタイプの、場の空気を読まずに一人で思い込んで手前勝手な行動を暴走
突っ走った挙げ句、パーティーの足を引っ張ったりする様なキャラクターが好きではないのだ
例え、時々、フロックで絶大なる力を出して仲間の助けになるとしてもね
数えれば切りが無い
敢えて挙げてみるとするならば、今、頭に浮かぶだけでも「るろうに剣心」の相楽左之助と明神弥彦
「ムヒョとロージーの魔法律事務所」の草野次郎とか「ドラゴンクエスト〜ダイの大冒険〜」のポップ
「名探偵コナン」の小嶋元太や「ブラック・ラグーン」の岡島緑郎、「新暗行御史」の房子
「機動戦士Zガンダム」のカツ・コバヤシ
「BLEACH」の井上織姫、「うしおととら」の中村麻子と云った辺りだろうか
蜀の馬謖幼常もそこに入るか
清水次郎長一家の森の石松も、僕の中では広い範囲で言えば同枠
彼等、彼女等の存在がそれぞれの物語を一段とドラマティックに盛り上げるスパイスになっている事は勿論、百も承知で理解はしている
徒党は性に合わず、単独行動、若しくは、少人数行動の方を好む僕でも
それでも、もし、尾上松緑海賊団を結成するとするならば、あの様な先走りカテゴリーや、おっちょこちょい担当、おとぼけ的立ち位置のメンバーは要らないし
第一、最初っからスカウトしない
今シリーズのねずみ男容疑者はその、スカウトしない最たる奴である
「グイン・サーガ」のアリストートスの方が妄執とは云え、行動原理が分かるだけに納得が出来る
それから、これまたキャラクターの枠は違うけれど「ドラえもん」の野比のび太も駄目過ぎてほとほと呆れるが
骨川スネ夫
これが何より大嫌いだ
心底、憎い位
ジャイアン事剛田武の比じゃない
より、性質が悪い
腕っ節の強い奴、頭のいい奴、その時その場の支配者におもねり、操り、周囲に実害と不快を齎そうとする
決して、前面に立とうとせず、自分は痛みを恐れて、ダメージを被らない安全な陰から矢を放ち、盤の絵を描こうとする
一丁前なのは、屁理屈しか出て来ない、その口先だけ
その捻れた口先、二度と開かない様に業務用ホッチキスで綴じてやろうか
何と云う汚い男
あれで小学生なんだから、末恐ろしい
逆に、果たして子供故にあれ程、残酷になれるのか
何にしても
貴様は“軍師”なんかじゃない、ただの“卑怯者”だ
後漢の宦官みたいな奴だ
宦官共を憎み、容赦無く皆殺して殲滅せしめたのは、袁紹本初の行動の中でも大英断、偉業の一つであろう
僕にとって、一番許せないタイプの人間
だから、映画版になった所で、スネ夫は大して表立ったヴァージョンアップはされない
媚びと胡麻摺り、日和見と両天秤にどっぷりと浸かり、性根が腐っているからだ
そう言えば幼き頃、全くリアル・スネ夫みたいなのが居た気がしたな
確か、何処ぞの教育機関だか何だかの小倅だったか
はて、違ったか
僕の記憶違いかな
もう、面も忘れてしまった
思い出す事も無いだろう
だが、どうせ、今でも金魚の糞みたいな大した事の無い小物として、飯を食い、垂れ流し、撒き散らすだけの、心が貧乏で害悪な生き方を相も変わらずしている事だろうよ
いや、そんな者の事はどうでもいい
思い出すだに忌々しく、人生と時間の無駄なだけだ
話を戻そう
しかし、幾ら調子に乗ったおっちょこちょいカテゴリーとは云っても「北斗の拳」のバットと「GS美神・極楽大作戦」の横島忠夫は例外
バットは後々、男気溢れる立派な好漢に育った訳だし
横島は数々の欠点を補って余り有る、得も言われぬ魅力が有るんだよな

何より、あの絶望的なまでの間抜けさは、何処となく、そこはかとなく、自分に似ている様な気もしないでもない
あの二人だったら、僕が嫌いなその枠近辺からでも、超法規的に松緑海賊団にスカウトしても有りかも知れない
等と考える、仕事を終え、御飯を食べ、一息吐きながら、ハードディスク内に溜まっていた「ゲゲゲの鬼太郎」を消化した今晩

この直近二週間は、そのねずみ男被告が出て来なかったので心穏やかだ、安心、安心


00:22 | - | - | - |
2019.02.08 Friday

730

そうか

ちょっと、話を小耳に挟んだんだけど

通ってい(なかっ)た(名ばかりの)母校も近かったし

当時、浅草橋に日本舞踊の稽古には毎日の様に通っていたから、良く使わせて貰っていたのだけれど

もう、行かなくなって20年位は経つのかな

でも、いざとなると寂しい物だ

楽しかった部分の青春の1ページが終わりを迎えた心持ちだ

神保町の漫画専門の書店、コミック高岡がとうとう閉店するらしいな

その趣味、同好の士の間ではその名が轟く有名な書店だった

僕も今や本全般は大体がタブレット派になってしまったが

当時はあの店で色々な漫画に出逢ったな

あの店に行けば欲しい漫画、新しい漫画、興味の有る漫画が必ず置いてあった

長い間、お疲れ様

そして、有難う

今月の歌舞伎公演が無事に終える事が出来たら、来月31日の閉店までに、最後の思い出にちょっと、寄りたいと思う

ところで、神保町と云えば、芳賀書店も思い出す

どうなんだろうか

まだ、在るのかな


00:57 | - | - | - |
2019.02.05 Tuesday

729

やってしまった
今月は歌舞伎座の二月大歌舞伎に於いて僕は、昼「義経千本桜」、夜「名月八幡祭」の二本を、父の三十三回忌追善狂言として出しているのだが
今日、昼の部の「義経千本桜」にて、僕が演じているいがみの権太と云う役
花道に引っ込む場面が有るのだが
その直前に、舞台の大道具に左足親指をピンポイントでぶつけてしまい、爪先が爆ぜて大流血
花道に引っ込んだ後に足先に熱さを感じて、気が付いてテーピングで応急処置
揚幕の中でスタンバイしていた、中村芝翫の兄さんを始め、皆も仰天していた
張っている部分が裂けただけたので、痛みはあまり無いのが不幸中の幸い

そして、芝居自体も何の滞りも影響も無く無事に終わったのだけれど
傷口は、皮が捲れて中の肉が剥き出し、酷い物
去年の九月にも、ピーラーで左手薬指を剥いてしまった事があったが、クレーターみたく抉れてしまったから、それより大きくグロテスクかも
殆どのお客さんには気付かれなかったとは思う
でも、ひょっとすると、前方の、物凄く近いお客さんには血を見せてしまったかも知れない
もう、血も止まっているし、間違い無く夜の部には何の支障も無いけれども
やっぱり、去年から今年に掛けて、やたらと怪我っぽいな
前厄、後厄込みで、厄年は全てクリアーしたのに
縁起でもない
しかし、これを「舞台も四日目になって落ち着いて来たからと云って、慣れるなよ」との、祖父や父からの忠告と思って、今晩からの舞台を、気を引き締め直して勤める事としよう


14:05 | - | - | - |
2019.02.02 Saturday

728

さて、今月も初日か

早いな

胃が痛いね

昨晩はあまり良くは眠れなかったな

緊張か

こんな僕にも割とデリケートな部分は、少しは有るみたいだ

兎に角、先ずは風邪を振り返さない様にする事と

千穐楽まで、気力、体力を持たせなければならないな

何とか踏ん張りたい物だな


08:54 | - | - | - |
2019.01.29 Tuesday

726

今、放送している「3年A組」と云うドラマ

粗筋やディテールを聞いた所に依ると、黒武洋さんの「そして粛清の扉を」って小説に凄く似ている気がするんだけど

モデルにしているのかな

観ていないし、いざドラマ自体をちゃんと観てみると全く違うのかも知れないけど

あの小説、大好きだったんだよな

一度、観てみようかな


00:38 | - | - | - |
2019.01.27 Sunday

725

今日、国立劇場大劇場の初春歌舞伎公演は千穐楽
何とか休まずに、辛うじて幕だけは閉められそうだ
いや、この劇場でも幕内にインフルエンザ罹患者が出たし

僕も風邪が全然抜けなかったし

楽屋内も物凄く乾燥していたしな

後半戦の十日位は、本当に辛かったな

それにしても、自分の事はさて置いて、出演している子供ちゃん達二人が元気なまま、千穐楽を迎えられたのが本当に良かった
さて、今日は歌舞伎公演終演後に、先週、体調絶不調で申し訳無くも棚上げ延期させて貰ったインタヴューを受けてから
国立劇場小劇場の方に移動して
第一回藤珠会と云う舞踊会にて、清元「玉兎」を素踊りで踊る

大体、二十時過ぎ位に開演の予定

「玉兎」を素踊りでなんて、実に久し振りだな

勿論、衣裳を着ての踊りは歌舞伎役者としても、日本舞踊家としても良く有るし

当然、演って行かなければ、出来なくてはならない事なんだけれども

先ずは、こう云う古典を素踊りできっちり表現出来てこそ、日本舞踊家の本懐、真髄であると僕は思っているしね

時間と懐に余裕の有る方は、是非、覗いてみて頂けると幸い
それにて、今日の仕事は終了
この仕事を随分と以前から引き受けていたので、今晩十八時半から東京会館で催される、大谷廣太郎さんの結婚披露宴には、時間が重なってしまうので、残念ながら伺えないのだ
廣太郎さん夫妻には済まないけれど、或る意味、脛に傷持つ大惨敗者が居ない方が、結婚のスタート行事には縁起のいい気もするしね
兎に角は、廣太郎さん夫妻とは改めて、御祝いの食事を設ける事にでもしよう

それから、そうだ

最後に、すっかり報告を忘れていた

明々後日の一月三十日、水曜日の朝、NHKのラジオ放送「すっぴん」と云う番組に出させて貰う事になったのだった

大体、朝九時位からの出演になるのかな

これまた、時間が有るならば聞いてやって頂けると嬉しい
では、今日も長丁場、行って来るか


08:15 | - | - | - |
2019.01.24 Thursday

724

今日はね、国立劇場大劇場にて今月二十七日まで上演している初春歌舞伎公演に、友人の俳優、下村青さんが観に来てくれた

下村さんと言えば、最近では市川猿之助さんのスーパー歌舞伎「ワンピース」にも出演されていたので、その印象が強い方が多いかも知れない

彼とは、下村尊則の名前で劇団四季に在籍されていた頃から仲良くさせて貰っているし、舞台も数知れず拝見させて頂いている

ミュージカルでは「美女と野獣」のルミエール

「ライオンキング」のスカー

「エヴィータ」のマガルディ

「ジーザス・クライスト・スーパースター」のヘロデ王等々

素晴らしいミュージカルスターの一人だ

中でも、故日下武志さんとの二人芝居のストレートプレイ「スルース」は圧巻だった

鳥肌が立ったのを今でも覚えている

あれ、もう一度、観たいな

そして、日本舞踊も稽古なさっていて、かなりの腕前な事も僕は存じ上げている

最近、御目には掛かってなかったんだけれど、今日は楽屋にも来て下さったので、久々に色々と話が出来て嬉しかったよ

僕と違って、ゴージャスで「これでもか」と言う位、器用な俳優さんだから、今日は変に冷や汗かいたな

まだ、風邪も完全に抜け切った訳では無いしね

「その内、何か一緒に仕事がしたい」と、云う話と「近々、落ち着いたらまた、御飯でも食べに行こう」と、約束をして別れた

時に、話は変わる

下村さんとも「ワンピース」で共演している坂東新悟さん

酒を飲みに行って酔っ払うと、カラオケで「美女と野獣(アニメ版)」の「BeOurGuest」と云う曲を歌う癖が有る

まさにルミエールの持ち曲なんだけれどね

新悟さんの「BeOurGuest」、素晴らしいクオリティなんだよ

一度、タイミングが合ったら、リアル・ルミエールである下村さんの前で披露して貰いたい物だ


18:02 | - | - | - |
2019.01.22 Tuesday

723

いや、知っていたけれど

やっぱり、ステロイドは凄いな

診察料込み、たった620円で身体も気持ち的にもこんなに楽になるんだからな

麻薬以上に有難い効き目の代物

幸い、我々にはドーピングのルールも無いし

許される事ならば、毎日、射ちたい位だ


17:56 | - | - | - |
2019.01.19 Saturday

722

いけない

風邪が振り返したみたいだ

昨日の夜から鼻の奥と喉が乾燥して痛かったんだけど、段々と増して来てしまった

血痰が出始めて、昨晩はあんまり良く眠れなかった気がする

熱は無いんだけれどね

また、此処の所、御得意様のヴェポラップの出番が続いている

週末だから診て貰おうにも、掛かり付けの病院も開いていない

今日は通常の公演の後に、第二十三回伝統歌舞伎保存会の研修公演当日で、一生懸命に稽古していた後輩達が奮闘しようと云うのに

僕も弱音なんて吐いちゃいられないよな

身体の節々が痛かったり、怠かったりは無いから、インフルエンザやノロウィルスではないと思う

ただの風邪である事を願いたいね

正直、今の時期に風邪を引いたり、長引かせたくはなかったんだけれどな

兎に角、仕事に行かなくては

そして、週明けの月曜日には病院に行って、太い注射でも射って貰いたい物だな


09:06 | - | - | - |
2019.01.11 Friday

721

皆、一度は考えた事が無くは無いと思うんだけれど

出来る筈は無いのは分かっていながら「自分の人生、もう一度、一から始め直したい」とか「あの時点からもう一度、やり直したい」とか、頭を過った事は無いかな
俗に“強くてニューゲーム”と呼ばれる奴
僕も、若い頃はそう考える事が有った
でも、年を食ってからは、いつの間にか意識をしなくなっていた
昨晩、ベッドの中でふと「いつからだろうか、何故だろうか」と耽ってみた
明確な結論が出た訳では無い
しかし、「恐らくは」と、思い当たる推測は有った
確かに、生きていれば嫌な事は多い
いや、「嫌な事が殆どだ」と、言っても過言ではない
それでも、今、僕の人生で手に入れた、数少ない、手放したくない事象、人々、その人々との関係性や、その人々との情等
これまで僕の歩んで来た人生
一挙手一投足違っても、一分一秒ずれても
今、僕が「有難い」、「嬉しい」、「安らげる」と、思う状況にはなっていない筈だ
“強くてニューゲーム”をやり直したとしてもだ
例えば“あの時に学校を辞めていなかった”ら、今の娘や息子が生まれて来なかったのかも知れない
「僕の子供逹が、今の娘や息子でなかったら」等とは断じて考えられない
第一、あの娘、あの息子だから、我が子として愛せるのだ
他の子供だったとしたら“我が子”と、愛せる訳が無い
また、“あの時、鎖骨を折っていなかった”ら、ひょっとしたら、今、親友と思えている奴等と、今の様な関係にはなれていなかったかも知れない
“バタフライ・エフェクト”や“シュレディンガーの猫”同様に、何処かに少しずつの因果律が働いて、今の自分の人生が形成されているのだろう

全ての偶然の、数え切れない無数の点の集合が線になって、今、必然となって事実として存在しているのではないか
そりゃ、勿論、祖父の死、父の早逝、叔母夫婦(父の姉とその夫)の執拗な攻撃滲みた行為、学生時代のアウトカーストとかの様に、書き換え、塗り替えたい過去や、消し去りたい事柄、憎しんでも憎しみ足りない者逹が積もる程に多い事には変わりない
それでも、そんな事以上に密度の濃い、数少ない大切な人々と巡り逢った
それが有るだけで、如何に自分自身は糞っ垂れながらくたでも
この、自分の人生だけは「決して捨てた物ではない」
「“強くてニューゲーム”でプレイし直したい」とは、思わなくなった
「呪いは掛かっている、掛けられている意識をしないに限る」
「緊急検証シリーズ」の何作目かで大槻ケンヂさんが言っていた
いい事を言うよな
高畑充希さんは「疑うよりも、信じている方が幸福」、と言ったとか
確かにな
人生も既に半分以上を折り返した今、そんな風に考えると、心が軽くなる
1舒未麓分を許してやってもいい気になる
少なくとも、今後もそう云った類いの後悔だけはしないで生きて行きたい

断言出来る
最低限度、僕は甘えては生きて来なかった
甘っ垂れていては生きては来られなかったからだ

或る時期から、我儘は言って来なかった

先ず、我儘は言った所で通らない、言ったら生きて行かれない所で生きて来た
或る程度は、律しては生きて来たつもりだ
追い詰めて生きて来たつもりだ
ほんの少し
少しだけは、今の自分が生きている、積み重ねて来た現実を肯定してやりたい


01:08 | - | - | - |

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