歌舞伎役者
四代目尾上松緑
日本舞踊家
六世藤間勘右衞門
己が吐き出す為だけの
取るに足らぬ残日録
無断の転載や
スクリーンショットの盗用等
断じて願い下げる
685

畜生

家に帰ってきて、不注意から、ピーラーで左手薬指の肉を勢い良く、遠慮無く、思いっ切り、削ぎ落としてしまった

皮どころか、肉までしっかり持って行かれてしまった

結構、大きな肉の塊がシンクに刮げ落ちた

その瞬間、血が、滴り落ちるのではなく、噴水の様に上に吹き出た

しかも、全身から猛烈に冷や汗も流れた

人には「その、削いだ肉の塊持って病院行って、繋げて貰って来い」と、言われたが、時既に遅し

そんな物は既に下水道に流しちゃったよ

今頃は鼠かゴキブリが下水管の中で食ってるんじゃなかろうか

僕の肉体の一部だった物体にしては、相応しい最期だ事

また、面白がって傷口を皆に見せたら、家の弟子達を始めとして、市川高麗蔵の兄さん御夫婦、中村又五郎の兄さんや中村児太郎さん、中村吉之丞さん、坂東亀蔵さん達に「それは最早、縫う段階の奴」とも、言われもしたけれども

肉片を捨ててしまった以上、縫っても意味無いとの自己判断に依り、病院には行っていない

現時点、未だ絶賛、痺れている

痛い

と、言うよりも、熱い

しかも、冷たくも感じる

左手薬指に心臓が有る様だ

血は、やっと止まった、かな

いや、まだまだ掛かるか

何たる不覚

流石にちょっと、苦笑いだ

最早、笑うしかやってられない

少々、大袈裟だが「嗚呼、“指を詰める”とはこれに近い感覚なのかな」と、漠然と考えた程の衝撃だった

ピーラーの鋭さ、恐るべし

舐めちゃいかん

そして、こう云うのは、安物は買っちゃいかん

しかし、僕、怪我っぽいな

明日までに血、止まるかな

化粧にも、いつもよりちょっと手間が掛かりそうだ

切り落とした肉の部分、復活するのかしら

| - | 17:14 | - | - | このページのトップへ