歌舞伎役者
四代目尾上松緑
日本舞踊家
六世藤間勘右衞門
己が吐き出す為だけの
取るに足らぬ残日録
無断の転載や
スクリーンショットの盗用等
断じて願い下げる
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明日、明後日は岐阜
仕事は或る程度は順調に進んでいて、この岐阜が終わればこの八月も先が見えて一段落する筈なのだけれど、何だか今月は心身共にずっと雲が掛かっている気がする
先月、長年の懸案だった一件が無事に解決して、晴れ晴れとした気分の夏になろうべくあったのに、どうした事だろう
吐き気が治まらない
とは言っても明後日、藤盛会中部支部の舞踊会当日に踊る長唄「新曲浦島」は、僕の中では曇天のアンニュイな印象が非常に強い踊りなので、丁度いいタイミングなのかも知れない
塞翁が馬
イメージに沿う様にきっちりと嵌めて踊りたい
ちなみに、この「新曲浦島」は祖父よりも父の方が好んで踊っていた記憶が有る
話を変えよう
そう云った訳で、僕はこの夏は仕事と酒を飲む以外にはあまり表に出ずに、ずっと本ばかり読んでいた
漫画を除けば、ちょっと前の日記にも書いた通り、ミヒャエル・エンデの「はてしない物語」を読み直したのを始め、これは紙面に載るかは分からないが、一つコラムを頼まれた手前、柴田錬三郎さんの「柴錬立川文庫」を全巻再読
司馬遼太郎さんの「風神の門」、火坂雅志さんの「霧隠才蔵」、宮本昌孝さんの「風魔」
また、黒武洋さんの「てのひらに爆弾を」を読んだ後、懐かしくなって「そして粛正の扉を」を読み返した
田中啓文さんの「猿猴」、「禍記」、石持浅海さんの「月の扉」、「セリヌンティウスの舟」、深見真さんの「ゴルゴタ」、牧野修さんの「屍の王」、小野不由美さんの「黒祠の島」、多崎礼さんの「煌夜祭」、郷内心瞳さんの「禁忌を書く」等々、初読、再読に関わらず本棚を漁った
そして、最近、今まではノータッチだったジャンルにも広げてみたよ
いや、正確には“子供の頃以来、遠ざかっていたのを再び読み始めた”と云う話か
それは、絵本
絵本と云うと、早速「何だ、餓鬼の遊びじゃないか、くだらない、あんな幼稚なのは読み物に入らんよ」なんて、頭ごなしに唸る輩の声が遠くの山彦から耳元まで木霊して来そうだけれど、そんな先入観だけで一席打つ有識者気取りの馬鹿な奴等は放っておけばいい
勝手にしろ
そして、勝手に死ね
どうぞ、お好きに野垂れ死ぬがいい
何がさて、幼稚な物か
僕も最近になって、やっと気が付いた
大人が読んでも十分に面白い、楽しい、或いは切ない、怖い絵本が沢山、在るんだね
良く良く考えてみれば、幼稚園や小学生の頃に読んだ絵本は全て、さも、隣の家や横の空き地、向かいの公園、近くの商店街とかで起きていた事件だったかの如き気持ちで読んでいたっけな
今日はその中から特に僕が気に入った三冊をピックアップしてみよう
一冊目は、鈴木のりたけさんの「ケチャップマン」
二冊目は、おのきがくさんの「かたあしだちょうのエルフ」
そして、三冊目はボー・ホルムベルイ作、絵はエヴァ・エリクソン、ひしきあきらこさん訳「パパはジョニーっていうんだ」
粗筋は敢えて書くまい、野暮になる
それぞれ、趣、アプローチ共に違った切り口の作品
深いよ
実に深い
気になったら是非、手に取ってみては如何だろうか
と、言った所で所詮、たかが僕の好みでしかないのだから、別に他人に無理矢理押し付けたりはしないさ
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