歌舞伎役者
四代目尾上松緑
日本舞踊家
六世藤間勘右衞門
己が吐き出す為だけの
取るに足らぬ残日録
無断の転載や
スクリーンショットの盗用等
断じて願い下げる
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先程、二世藤間勘祖二十三回忌追善宗家藤間流藤間会の「新書小町桜容彩」が無事に終了した
そして明日はまた国立劇場小劇場にて藤間勘右衞門として第十八回徳彌の會で、有吉佐和子さん作の義太夫「藤戸の浦」を吾妻徳彌家元と御一緒に踊る
これは吾妻徳穂先生と祖父の共同の振り付けで、代表作の一つでもあり吾妻流にとっても我が家にとっても大切な演目
僕が演じるのは祖父や藤間友章先生、中村富十郎の小父さんが歴代踊って来た佐々木三郎兵衛盛綱
正直、自分が演じる事になるとは全く思っていなかったので、お話が来た時には驚いた
そして嬉しかった
徳彌姉さんとは今までにも義太夫「吉野山」や「達陀」等でコンビを組ませて頂いているが、いつも拙い僕をフォローして下さる優しく有難い先輩
舞踊家としても学ぶ所が多い
祖父達には及ばずとも、徳彌姉さんの足を引っ張らずにこの重厚な作品「藤戸の浦」独特の情緒と、盛綱の武家の中では通用するが一般人には傲慢としか受け取れない侍の道理と海女の小さな幸福を奪われた悲痛な叫びの何処まで辿っても相反する無情感、それがお客さんに少しでも伝わる様に演じられれば、と思う
しかし、二日連続で他流の会の重要な演目に声を掛けて頂けると云うの事は舞踊家冥利に尽きる
明日もその掛けてくれた期待を裏切らない様に舞台を勤めねばな
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昨日、新橋演舞場での九月歌舞伎公演、秀山祭が無事に千穐楽を迎えた
明日は舞踊家、藤間流六世家元、藤間勘右衞門として国立劇場大劇場にて二世藤間勘祖二十三回忌追善宗家藤間流藤間会で、「新書小町桜容彩」の関兵衛実は大伴黒主を演じる
我が流派の振付の「積恋雪関扉」は踊った事が有るけども、他流の振付での関兵衛は初めて
ましてや今回は素踊りの上に藤間勘十郎宗家が新たな場面を付け加えた作品なので非常に新鮮で不思議な気分だ
その点、いつも一緒に舞台を踏んでいる尾上菊之助さんとも共演なのは心強い
関兵衛は父は演じていないが祖父の当たり役の一つでもある
また勘十郎宗家とも今まで様々な舞踊で共演しているので、そう云う部分をお客さんに観て貰えれば有難い
稽古は勿論重ねたけれど、本番でどんな化学反応が起きるか
自分でも想像が付かない
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今日は先輩に誘って貰い、仕事前に東京ドームシティのシアターGロッソまで「らきすた≒おんすて」の昼公演を観に行って来た
漫画「らきすた」をミュージカル化した作品
キャストが皆一丸となって全力投球してたのが凄く良く分かり好感が持てた
若い出演者達の熱演がアットホームで清々しく、爽やかだったよ
きっとこのカンパニーは仲がいいんだろうな
いや、あくまでも僕の主観だが、是非そうであって欲しい
エンターテイメントってやっぱり上手い下手だけで感じるんじゃないんだな、と再確認
例えば「この役者、上手いんだけどそこが鼻に付く」とか、逆に「あの人の演技はいつも危なっかしくてハラハラするんだけど、そこが堪らない」とかね
一番大切なのは心にストレートに飛び込んで来るかどうかだ
或る意味、それがより一層彼女達の魅力、華を際立たせていたのかな、と
まさに時分の花を目の当たりにした心持ちだ
そんな感じで今、時間が経ってから再び胸にグッと来ている
また、アニメの「らきすた」をずっと観ていたので、キャスト変更での声の違いに戸惑わないかが心配だったが、それも観ている間に違和感は無くなっていた
まだまだ千穐楽の今月三十日まで長いので、身体に気を付けて最後まで勤めて欲しいと影ながら応援する次第
名前を見落としてしまい分からないんだけども、こなた役の娘とみゆき役の娘がいい感じでタイプだったので、僕的にはそれだけでも満足
ゲストに子供時代に「バトルフィーヴァー」や「デンジマン」、「ギャバン」や「八犬伝」等で憧れていた大葉健二さんも出演されたし、予想以上なかなか楽しめた約二時間半だった
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坂本真綾さんはミュージカル「レ・ミゼラブル」で彼女を初めて観た時からのファンで、今でもアルバムは全て買っている
去年十月の上野水上公園でのジャンヌ・ダルクを題材にした朗読会も観に行ったよ
実に素敵で得る物が多かった
今、上演されているミュージカル「ダディロングレッグズ」が時間の都合が付かず観劇出来ないのが残念
そんなこんなで此処の所は何かと忙しく行けていない
また時間を見付けてライヴ等観たいと思っている
今年の大晦日にはカウントダウンライヴをされるらしいので、それには是非行きたい
しかし、大晦日は必ず家族で過ごすのが我が家の基本ルールになっているので難しいだろう
前日の十二月三十日の中野サンプラザ辺りには行けるといいのだけど、翌年一月の歌舞伎公演の稽古の予定次第かな
話は変わる
此処の所、公演の前の時間には月末に続く舞踊会や来月の芝居の稽古が立て込んでいるのだが、昨日はその合間に怪我で入院中の市川染五郎さんのお見舞いに行って来た
人伝に「大丈夫だ」と云う話は聞いていた
でも、考えていたより随分回復が早いらしき様子を自分の目で確認出来たので心底良かった
安心した
「君の事だから大人しくしてるのは苦痛だろうが、もうしばらくは絶対安静にして休んどけ」と言って病室を後にして新橋演舞場に向かった
次に逢う時には完全復活している事だろう
その時が待ち遠しく楽しみだ
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明日は国立劇場大劇場の藤間流藤盛会東京支部舞踊公演にて、長唄「供奴」を踊る
普段は衣裳付けで踊る事が多いが、今回は趣向を変えて素踊り
衣裳付けと素踊りだと多少の振りの違いは出て来るが、どちらにしろ手数が多く身体を使わなければいけない、尚且つその身体が流れない様に気を付けねばならない難しい作品だ
これもまた、昨年亡くなった中村富十郎の小父さんに厳しく細かく教えて頂いた物の一つ
思えば天王寺屋の小父さんには本当に沢山の稽古をして頂いた
「供奴」自体、手掛けるのは約六年振りか
久し振りで気合いが入る
もし時間が有ったら是非、覗きに来て頂けたら幸いだ
話は変わるがTBS系「浅見光彦」シリーズから今週月曜日の放送で主役の沢村一樹さんが卒業された
僕はこのシリーズが大好きで二時間ドラマも連ドラもDVDボックスで全て買い揃えていた位
今週のも勿論、飲みに出ずに堪能させて頂いたよ
親しい人は知っていると思うが、僕はかなりの沢村さんファン
彼が主演した連ドラだけは、普段からドラマなぞ観ない僕がほぼ全て観ている
「Doctors」は、これまた僕の好きな俳優さんの高嶋政伸さんとの掛け合いが素晴らしく毎週楽しみにしていた
「失踪人捜査課」も堂場瞬一さんの原作を読破していた上に、廻りを小日向文世さん、遠藤憲一さん、北村有起哉さん、宇梶剛士さん、黄川田将也さん、高畑淳子さん達、贔屓の俳優さんが一堂に会していて観応えが有った
是非、続編を希望する
今回の卒業は非常に残念で悲しいが、これが沢村さん及び今後の「浅見光彦」シリーズにいい影響が有る様にファンとしては期待したいね
ちなみにフジ系の中村俊介さんが浅見光彦を演じられている方のシリーズも同様に大好きで毎回楽しみに拝見させて頂いている
出来る事ならこちらもDVDセットで販売して貰いたい

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一人っ子で兄弟姉妹を持たない僕には実の姉の様に慕っている人が存在する
その一人、女優の鈴木ほのかさんは近頃は劇団四季の舞台に良く出演される
四季は代表であり演出家でもあられる浅利慶太先生や日下武史さん達に祖父や父も御世話になった
僕は直接の指導は受けてはいないが幾度となく面識は有り何人かの友人も所属している縁の深い劇団だ
またミュージカル好きとして、あそこで上演されるアンドリュー・ロイド・ウェバー作品や「ウェストサイドストーリー」、「コーラスライン」、「美女と野獣」、「ライオンキング」、「アイーダ」、「ウィキッド」、「壁抜け男」、「李香蘭」等は言うに及ばず、ストレートプレイの「ヴェニスの商人」、「ハムレット」、「ロミオとジュリエット」、「オンディーヌ」、「スルース」、「ラ・ソヴァージュ」、「鹿鳴館」
ざっと思い出すだけでも割と良く拝見しに行き勉強させて貰っている
話は戻るが先月、ほのかさんと連絡を取った時に「キャッツ」に出演していると云う話を聞いた
「キャッツ」自体、大好きなミュージカルの一つだし彼女が演じるグリザベラと云う役に凄く興味が有ったので先月二十五日に早速観劇に伺った
今までには亡くなった志村幸美さんを始め、何人かのグリザベラを拝見したが、その方達と全く遜色無く素晴らしかった
いや、これは決して姉貴贔屓をして言っている訳ではない
時間が合わずに「マンマ・ミーア」をスルーしてしまった事が今更ながらに悔やまれてならない
また、十年振り位の「キャッツ」は飯野おさみさん、荒川務さん、加藤敬二さん、光枝明彦さん、北川潤さん、沢木順さん、下村尊則さん、芥川英司(鈴木綜馬)さん、青山弥生さん、服部良子さん、保坂知寿さん、鈴木京子さん達が出演していた頃とはガラリとキャストも違っていたが、「日本だってブロードウェイやロンドンに負けず、やっぱり名作は名作として時代に残るのだ」と再確認
ただ、ラム・タム・タガーはミック・ジャガーよりエルヴィス・プレスリーの方が個人的に好きだ
それから四季でもビリー・マッコーの件りは是非観たい
思えば「キャッツ」はブロードウェイ、ロンドンだけじゃなく、四季でも新宿、品川、札幌、名古屋、梅田、博多のキャッツシアターまで追い掛けたね
その頃の事を思い出し、夢見た様な気持ちになり、感動して今回の横浜キャッツシアターを後にした
ちなみに未だに歌も歌詞を全部覚えてて歌えた
僕の記憶力もあながち捨てた物ではないね
少しばかり憂鬱で、ロヒプノールとワイパックスをテキーラで流し込む毎晩から、気持ちが晴れて元気を貰えた気がしたよ
ちなみに僕の性格を知っている皆さんは、「キャッツ」の男性猫だったら松緑はきっとラム・タム・タガーが好みなんだろうと推測されるんだろうが、それは大きな間違いである
マンカストラップ、マンゴジェリー、スキンブル・シャンクス、ミストフェリーズ、ランパスキャット、アスパラガスそれぞれに魅力は感じるが、僕が一番好きな猫はマキャヴィティである
あの退廃的なミステリアスさがいい
また、女性猫ならばランペルティーザ、ディミータ、ボンバルリーナと言ったバッドガール系も堪らないが、タントミールやジェミマみたいな色気の有る猫、無垢なシラバブみたいなタイプも捨て難い
でも、一番はヴィクトリア、これは鉄板
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