歌舞伎役者
四代目尾上松緑
日本舞踊家
六世藤間勘右衞門
己が吐き出す為だけの
取るに足らぬ残日録
無断の転載や
スクリーンショットの盗用等
断じて願い下げる
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昨日、歌舞伎座での今月の歌舞伎公演、團菊祭が千穐楽を迎えた
僕が勤めたのは昼夜計三役、「天一坊大岡政談」の池田大助、「慶安太平記」の丸橋忠弥、歌舞伎十八番の内「蛇柳」の住僧定賢
どれもこれも気分のいい役だった
「丸橋」では身体中に痣や打ち身を毎日作ったが、あれだけの立廻りをしてれば、それは当然の結果だからね
名誉の負傷と云う事にしておこう
公演を重ねるにつけ、独特の「忠弥合方」を使うこの唄立廻りの、他の立廻りとはまた味の違う奥深さが一日毎に身体に染み付いて行ったよ
何にもせよ、去年の「倭仮名在原系図」に続いて、大きな怪我人を一人も出さずに終えられた事に安堵している
この役を得意にしていた十七代目の市村羽左衛門の小父さんにも、少し位は恩返しが出来たかな
そして、丁度一年振りに市川海老蔵さんと共演出来た「蛇柳」
彼の作り出す世界、“ザ・ワールド”に僅かでも協力が出来たとしたら幸いだ
僕個人としても楽しかったね
今月、彼とは楽屋が隣同士だったんだけれども、どう云う心境の変化なのかな、割とちょくちょく僕の楽屋に遊びに来ては久し振りに色々と話をした
「また、近い内に一緒にしようぜ」なんて事も言われた
実に魅力的な誘いだね
そして、何と「そんなに酒が好きか、あんまり酒に頼って飲み過ぎて、そっちに逃げんなよ」とのお叱りも頂いた
まさか、酒の事で彼に意見されるとは
びっくりしたけど、それを自分が実践出来るか出来ないかは別にしても、有難い言葉であったよ
七月公演稽古中の市川染五郎さんや明治座に出演中だった市川猿之助さんもラヴコールのメールをくれた
重なる時は重なる物だ
素直に嬉しかった
地を這い擦り回って泥を舐めながら生きる僕如きとは美学の方向性は全く違っても、一目も二目も置いている
そんな同期三人が気に掛けて、声を掛けてくれるってのは満更、まだまだもうちょっとは捨てた物ではないのかもな
さて、話は変わるが、今日はこれから一日掛けて人間ドック
それが終わったら、ドコモショップに寄って携帯電話の機種変更の予定
いい加減、今のガラケーが充電すら時間が掛かって満足に行かない程にガタが来てしまっているからね
ソフトバンクの社長が「ガラケーは滅びる」的な発言をしたらしいが、ドコモ派の僕には一切、関係無い
当然、次もガラケーにする
そして、明日からは来月末に歌舞伎座で催される藤間流大会の本格的な稽古がいよいよ始まる
こちらも、藤間流の家元としての責任をしっかりと果たして、次の世代にバトンを渡して行かなければならないからさ
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何も伝わらない
何も感じない
男気の欠片も無い
下品で下劣な下衆
女の腐った奴って言葉は女性には当て嵌まらない
本当に女の腐った奴と云うのは彼の様な奴の事を呼ぶんだ
反吐が出る
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今月、歌舞伎座に於ける歌舞伎公演、團菊祭の夜の部にて「慶安太平記」と云う芝居が出ている
その主人公、丸橋忠弥と云う男が花道から登場して来ての開口一番に「迎え酒に二合飲み、それから角の鰌屋で熱い処をちょっと五合、そこを出てから蛤で二合ずつ三本飲み、またその後が雁鍋に、いい生肌鮪が有った所から、また刺身で一升、とんだ無間の梅ヶ枝だが、此処で三合、かしこで五合、拾い集めて三升ばかり」と云う台詞が有る
そこで分かる通り、忠弥が飲んだ酒は三升と一合
しかも、彼はその後に中間達とまだまだ飲む訳だ
今月、その忠弥を演じている身としては是非、これはリアルでやってみておかねばならないと思い立ち、今日の終演後、まさに今、挑戦している所
先ずは芝居が終わって楽屋を出てワンカップを二合
それから、駒形どぜうまで行く時間は無かったし、日曜日に開いているのかどうかも分からなかったので、近所の鰻屋で白焼きを食べながら熱燗を五合
次は移動して居酒屋で焼き蛤等で冷酒を六合
今、鳥と刺身の有る蕎麦屋に移動して飲んでいる
取り敢えず腹の案配で、一人で鍋を食べるのは辛くなっているので、代わりに焼鳥をつまみつつ冷で五合目
腹はそろそろ限界まで膨れているが、それよりも酔いで頭が回らず、だんだんと計算が出来なくなって来た
多分、合っているなら今日、此処までで僕が飲んだ日本酒の量は一升八合
食べる量も酒量もまだ、忠弥には及ばない
これから、鮪の刺身と日本酒一升三合以上か
辿り着けるかね
と、言うよりも、自分の身体が持つかね
僕も決して酒は強くはないまでも、弱くはないつもりではいたが
忠弥、恐るべし
流石、当時の最高権力者に牙を剥いて闘いを挑むアウトローは違うね
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下手の御幕から出る直前、舞台袖にまでスマートフォンなんか持って来るなよ
行儀悪い
勿論、幕が閉まった後に当人には一言はっきりと御注意は申し上げさせて頂いたけれども、そう云う下品さは自分だけじゃなくて、主筋の評価まで落とすと思うよ
大体、良く、出の直前まで携帯電話弄ってて、舞台に集中が出来る物だ
今、流行りの、スマートフォン中毒って奴か
または、これが或る意味での器用って事なのかい
そんな馬鹿げたくだらない物を器用さなんぞと呼ぶってんなら、僕は全く要らない、欲しくないね
折角、歌舞伎十八番の内「蛇柳」と云う演目を市川海老蔵さん、坂東亀三郎さん、坂東亀寿さん達と共にいい芝居にしようと、住僧定賢として舞台に臨んでいるのに、後ろにそんな不心得者が一人でも並んでいると思うと非常に心外だ
大体「今、まさに客席で観ているお客さんに失礼だ」と云う気持ちは働かないのかな
それとも「舞台上の前から見える表面的な所だけどうにかくすぐっときゃ大丈夫」とでも思ってるのかしら
お客さんと云うのはそんなに甘い物じゃないし、舞台もそんな物じゃない
先輩、同輩、後輩、関係者達に対してだって舐め腐ってる話だと思うんだがな
今や、そんな風に古臭く考えるのは僕位なのかね
どちらにしろそんな図太い事は到底、僕には真似の出来る神経じゃない
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本日の教訓
面倒臭い喧嘩はしないに限る
表向き、あまり波風を荒立たせないで、尻尾を巻いて目立たぬ様に何となく同じ船から降りといて、向こう様が気が付いた時には既に逃げ出しちゃってるってのが吉
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本日の教訓
図太い餓鬼には、こちらの態度で察させようと思ってみても、気付かない、若しくは気付かない振りをするから無駄
はっきりと口で言って脅かさないと通じない
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さっきのプロボクシング、WBC・WBA・WBO世界ウェルター級王座統一戦12回戦
金の亡者と呼ばれるディフェンスに長けた、自他共に「史上最強」と称する自信満々のフロイド・メイウェザーJr.よりも、同じ貧困層からのし上がったとは云え、ストリートチルドレン上がりで攻めが前面に出るのが魅力的なマニー・パッキャオの方がそのスタイルにも生き方にも惹かれる
メイウェザーJr.が嫌いな訳じゃないけど、その天才肌よりも、泥水啜って這い擦って来たパッキャオに、よりドラマティック且つ生々しいリアルさを突き付けられる気がするのだ
僕的にはパッキャオに勝たせたかったな
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