歌舞伎役者
四代目尾上松緑
日本舞踊家
六世藤間勘右衞門
己が吐き出す為だけの
取るに足らぬ残日録
無断の転載や
スクリーンショットの盗用等
断じて願い下げる
486
今日は数年振りに劇団四季のミュージカル「ライオンキング」を観た
久々だったので、知り合いは一人を除いて皆、退団していてカンパニーには居なかったが、楽しい時間を過ごさせて貰ったよ
「父も祖父も、お前の中に生きている、水に写るその姿を見詰めてる」、か
いい刺激になった
そして、ティモン、ムファサ、スカーと、好きな登場キャラクターは沢山居るけれど、中でも僕が最もお気に入りなのはエド
| - | 16:49 | - | - | このページのトップへ
485
おや、テレ朝の夕方の「相棒」の再放送が別の回に差し替えになっている
恐らくは彼女の所為であろうな
だとしたら、全く傍迷惑な話だよね
とんだとばっちりだな
どれだけ、他人に迷惑掛けるんだか
| - | 15:59 | - | - | このページのトップへ
484
「そりゃ、常綺羅で岡目からは面白おかしく見えるだろうが、三百六十日のその内には、血の涙、腹の中へ溢す事は度々有る」
「こりゃ、俺の遺言だ」
「人は一代、名は末代」
「此処が生命の捨て時だ」
全て、今月、歌舞伎座で中村芝翫の兄さんが襲名披露狂言として出されている「極付幡髄長兵衛・公平法問諍」の中で、芝翫兄さん演じる幡髄院長兵衛が言っている台詞である
元より侠客と歌舞伎役者
職種は全く違うけれども、僕には非常に胸に来る、胸に迫る重い言葉だ
舞台上の役の出尻清兵衛としても、尾上松緑個人としても毎日、沁々と聞いている
やっぱり、何だかんだ言っても、商売往来に有る稼業が何より一番だよ
我ながら、因果な商売だとも思う
| - | 00:58 | - | - | このページのトップへ
483

何も、近くの国立劇場大劇場で「仮名手本忠臣蔵」を上演しているからって、近くでまで“小さ刀をちょいと抜いてちょいと斬っ”た「殿中だ」をやらかさなくったっていい物を
何だっけ
確か「困難や欠乏に耐え、進んで鍛練の道を選ぶ気力の有る少年以外は、この門を潜ってはならない」とかって御題目が門の前に張っ付けてあったっけ
今、こう改めて見てみても、伴っていない美辞麗句ばかりを並べ立てた欺瞞の能書きを良く書いた物だ
「一谷嫩軍記」で壽永三年如月に源義経が武蔵坊弁慶に書かせた高札
「此花江南所無也、一枝於折盗之輩、任天永紅葉之例、伐一枝可剪一指」とは、偉い格の違いだな
校長のセクハラでの辞職
教師の体罰での辞職
教師が生徒の母親と駆け落ち
神父の目の前での刃傷沙汰の上の姉妹校への異動
後は、生徒の盗撮騒ぎかな
小学校の給食は問題起こして廃止になったしね
叩けば埃は幾らでも出るじゃない
いつかはこんな事件が起きる所だと思っていたよ
何せ、全員とは言わないが、昔から教師も生徒も父兄も、金と権威が大好きで恥に塗れた欲深い偽善者は多かったからね
それは或る意味、僕も含めなのかもな
そして、昔から、バタフライナイフやら刃物やらを平気で持ち歩いていたり、メリケンサックや特殊警棒をベルトにぶら下げている輩は存在したよ
彫刻刀とかカッターナイフ、コンパスを武器にして刺そうとする奴も昔から居たよ
「鼻鉛筆してやろうか」なんて力み散らす猿も居たな
机に突っ伏した寝起きに端から「馬鹿じゃなかろうか」と呆れ返った物だったよ
「ろくでなしブルース」、「バッドボーイズ」、「ビーバップ・ハイスクール」、「特攻の拓」、「湘南純愛組」、「湘南爆走族」とかの読み過ぎ
影響され過ぎ
憧れ過ぎ
あの時代に「クローズ」、「ワースト」まで在ったらと思うと、今や寒気すら感じるね
当時の教師が気付いていなかっただけ
若しくは、当時の教師が恐れてなのか、はたまた、特殊な心遣いからなのか、指摘しなかっただけ
何が「我等が理想」か
何が「我等が希望」か
笑わせる
ちゃんちゃらおかしい
鼻で笑って臍が茶を沸かすわ
さて、これからどんな対応取るのかな
隠蔽と体裁繕うのだけは大得意な所だからね
それが今回は隠し切って逃げ切れなかった訳だから
至極、楽しみ

| - | 19:34 | - | - | このページのトップへ
482
ニュースで知ったけど、また何だかやらかしたみたいだね
でも、別に驚きもしなきゃ、衝撃も大して無いよ
逆に今まで、世間一般の評判が割と高めだった事の方がおかしい位だと個人的には思っている
あそこは昔から何が起きても不思議は無かった
気風、風習、風潮、体質と云うのはそうそう簡単に変えられる物ではないからね
| - | 19:33 | - | - | このページのトップへ
481
昔から自分の声がどうしても好きになれない
祖父の様なスケールを感じさせる声でもなければ、父の様なシャープで聞き心地のいい通る声でもない
祖父、父、孫と繋がる中で唯一、どの劇場でも客席の最後尾まで届かない、くぐもり、ベタ付いた悪声
しかもハウリングする事この上無い
長年付き合って来て顔の方は諦めが付いているが、この声の酷さの方だけはまだ割り切る事が出来ない
子供達にはこの悪声が伝わっていない事を祈るばかりだ
| - | 19:06 | - | - | このページのトップへ
480
いや、急激に寒くなって来たが、皆さんは如何お過ごしか
僕は相も変わらず、終演後に行き付けの日本酒バーで身体を温めている
さて、早速だが本題に入ろう
毎月の様に一緒に出演していて、以前よりこの頃は特に思う
身贔屓と身内自慢になってしまうけれども
坂東亀三郎さん、坂東亀寿さん兄弟は本当に声が素晴らしいな
ヴォリューム、圧、高低、文句の付け所なんか見付けようとしても無いんだから仕方が無い
しかも、最近はまた一段と進化して良くなってないか
嫉妬なんて遥かに通り越して、その上の羨ましさに届くわ
ありゃ、努力の上に天性の逸物だね
元来、悪声の僕としては彼等兄弟の美声の1/10でも心底、欲しいよ
いや、本当に、切実に
今月は一緒に出る演目、出る演目で兄弟の声に圧倒され、聞き惚れている
尚且つ、助けられてもいる事実だよ
そして、歌舞伎十八番の内「外郎売」では、兄弟だけでなく、いつも通りに杵屋直吉さん、芳村辰三郎さんの迫力有る大薩摩の唄にも特に助けて頂いて、毎日、舞台の芯に立たせて貰っている
目出度い興行の祝祭劇を派手に盛り上げてくれている
彼等のファンだけじゃなく、観劇に来て下さる他のお客さんにも是非、堪能して頂きたい
そうでないと絶対、勿体無い
| - | 19:05 | - | - | このページのトップへ
477
気弱な事を正直に記してもいいかな
嘘は嫌いだから
今月、歌舞伎座での歌舞伎興行で勤めている役の中、「女暫」の舞台番松吉と云うのが有る
この舞台番とは、他のどの狂言に出て来る役とも、ちょっと違うニュアンスとアプローチの役なのだ
決して主役ではないのだが
或る意味、主役クラスか、それ以上に責任が重いかも知れない
何と言えばいいのか
ゲスト的な意味合いか、「ジョジョの奇妙な冒険」第四部に空条承太郎が出て来る様な感じ
いや、「機動戦士Zガンダム」の中、ブライト・ノア、アムロ・レイと前作で敵同士だったシャア・アズナブルがエゥーゴとして共闘した
若しくは、TARUさん、SUWAさんが今、DragonGateに電撃参戦してCIMAさん、ドン・フジイさんとCrazyMaxを一戦限り再結成する様な物か
それも少々、違う気がする
どう表現したらいいかな
昔、ファミリーコンピューター・ディスクシステムの任天堂の人気ゲーム「ゼルダの伝説パート2・リンクの冒険」の中に商売敵である会社エニックスの人気ゲーム「ドラゴンクエスト」シリーズの勇者ロトの墓が登場した事が有った
それが近いのか
うん、中では割と適切かな
話を戻そう
兎に角、いつでも主役を張る役者
舞台の真ん中が似合う役者
出て来ただけでお客さんに喜ばれる役者
お客さんが待っている役者が演じるサポート役
そう云うサプライズゲスト的ポジション
ひょっとすると、歌舞伎役者の立役として飯を食っている身ならば、誰もが魅力を感じる、恐らくは演ってみたい役の一つに入っていてもおかしくないのではないかと思う
此処まで書けば分かる様に、僕なんぞに相応しい役ではなく、テクニック以前にいつも以上に稽古中から全く自信もへったくれも無かった
それ以前の次元だった
あの祖父ともあの父とも縁の無い役だったしな
役の重軽を此処で論じている話ではない
でも、今月の初日が開くまで、他に演じている中村芝翫兄さんの襲名狂言「極付幡髄長兵衛・公平法問諍」の子分出尻清兵衛、七度目で手慣れている筈の自分の演し物、歌舞伎十八番の内「外郎売」の外郎売実は曽我五郎時致よりも緊張が強かったのを全て否定は出来ない
しかし
今日で三日目
僕の舞台番が出て行くと、思いの外に毎日、お客さんが盛大な拍手をくれる
楽しんでくれて、心から喜んで笑ってくれているのが分かるのだ
はっきり言って、びっくりした
真実、予想外だった
初日の出番の直前等は“出て行ったら、また何処ぞの新聞の、浅学な分際で博学を気取り有識を僭称する気狂い滲みた太鼓持ち紛いの居眠りゴロ先生やら、いつぞやみたいに、何ちゃら大学の教授だか准教授だか助教授だか得体の知れぬ、教養有る面を似合わなくも装い、下手糞な言葉遊びで知ったか振る、勘違いを気付かぬ、賢くないどころか愚かも此処にとんでもなく極まれる阿呆な三下やら、この間まで届いていた脅迫状とかと同様に「お前じゃない」、「お前なんか待ってない」、「お呼びじゃない」、「出て来るな」と声高に罵声を浴びせられたらどうしよう”と、吐き気が治まらなかった位なのに
こんな僕でも待っていてくれるお客さんは居るんだな
事実としては承知してはいたけれども、心で改めて感じさせて貰ったよ
無論、それと同じか、それ以上に僕を嫌い、憎んでいる人が山程存在するのも知ってはいる
また、僕じゃなく、役自体の魅力だと云う事も十分に分かっている
分かっているさ
一応、身の程は弁えているからね
それでも、少しだけ自信が増したよ
本当に嬉しかった
有難う
受け入れてくれて
僕の舞台番を
観て、楽しんで、喜んで、笑って、暖かい拍手をしてくれたお客さんに、この場を借りて礼を言わせて頂く
そして、こんな僕に舞台番の役を振ってくれた松竹株式会社のスタッフや「舞台番は松緑でいいよ」と、受け入れてくれた「女暫」の主役、今井四郎妹巴御前を演じている中村七之助さんにも、心から感謝している
口に出すのは照れ臭いから、決して楽屋で面と向かっては言えないけれどさ
| - | 19:13 | - | - | このページのトップへ