歌舞伎役者
四代目尾上松緑
日本舞踊家
六世藤間勘右衞門
己が吐き出す為だけの
取るに足らぬ残日録
無断の転載や
スクリーンショットの盗用等
断じて願い下げる
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さっき、漸く仕事納めをした所
これから、この足でこのまま年末恒例のお墓参りに鎌倉まで行って来る
恐らく、今年最後の日記になるだろう
あまり僕はそう云う事は考えたりはしない方なのだが
今年はこの時期になって珍しく考える
自分の中では、今年の僕と云うのは
実は、実に迷っていた
惑っていた
「四十を越えて不惑」等と言うけれども、今年の僕は四十二を過ぎて惑いまくっていた心持ちで仕方無いのだ
月並みではあるが「今年のお前を一文字で表すならば」と聞かれたら、迷わず「惑」を挙げるだろう
理由が何かは分からない
何に迷い、何に惑ったかが、皆目見当が付かないのだ
いや、端的に一言
「何に迷い、何に惑ったか」と言えば
「自分」
そう、多分、そうなんだろう
だからこそ、余計に始末に負えない一年だった
理由も無く、心が泡立ち、情緒はいつも以上に決して安定はしていない一年だった様に振り返って考える
全てに於いてそうだった気がする
だからこそ余計に、脳内の何処かにいつもうっすらと巣食っているその邪念を払拭する為に、踊りや芝居、仕事には、より一層の集中が必要だった
この年齢に来てそんな状態に陥るとは
正直、今年は精神的には自分の中で、多少の不完全燃焼で終わってしまった感が否めなくは無い
情無い
如何なる有り様で有ったろう
「もう少し、何か自分なりに出来る事が有ったのではないだろうか」と、反省し、悔やむばかりだ
来年は、出来るだけそう云う思いを無くしたい
精神的な好不調の波が少ない様にコントロールして、自分が自分に惑わされない状態をキープして行きたい
あまり、一喜一憂に囚われずに大らかに生きたいな
仕事でもプライヴェートでも、半歩でも一歩でも前進出来る様に
また、それを折り重ねて行ける様に
一年のテーマにして行きたいと思う
では、皆さん、いい年末を

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足がもげるかと思った
いや、正直、舞台に上がっている瞬間は「いい芝居が出来てお客さんが盛り上がってくれるのであれば、足の一本位、千切れても構わない」とばかりにアドレナリンが出まくり、或る意味でランナーズハイに近い様な状態になってしまう事が有ると思うのだよな、役者って
それとも、僕だけなのか
だとしたら、特に今月、僕が演じていたのは自分の中でアドレナリンがどうにも止まらなくなるタイプの二役だったのだ
今日、歌舞伎座での、その十二月大歌舞伎が無事に千穐楽を迎えた
足のコンディションだけを考えると正直、良く休まずに今日を迎えられたと思う
歌舞伎役者を続けて来て、興行中に「ひょっとしたら筋でも切れていて休演する事になるのではないか」とか「公演が終わっても薬が切れて痛みの感覚が身体に戻って来たら一生、片足を引き摺ったままなのではないか」と、弱気になって背中に冷や汗をかいたのは初めてだった
三週間近く、結構な激痛とのお付き合いだった
自分で自分を誉める気も、そんな趣味も更々無いが、今回は自分の左膝だけは誉めてやりたいと思う
痛み止めが無かったら、途中で心が挫けていたかも知れない
何とか気持ちが折れないで済んだのは痛み止めの御陰
日に日に錠数は増えて行ったけれども、それは仕方無い
最低限度の必要悪、保険
まさに痛み止め様々
兎に角、今年も一年、表向きには大きな怪我無く、休演せずに舞台を勤められた事
当たり前の様でいて、実は有難い事だ
辛うじて今まで良く持ったよ
本当に良かった
「倭仮名在原系図」を前回に演った際には肋骨にヒビを入れてしまったのだが、今回の左膝はどうなってしまっているのかを聞くのが怖くて病院には行っていないので、まだ詳しい症状は不明
でも、痛み止めが効けば動けるのだから、行く必要は無いか
この年末年始、明日からは「世界花小栗判官」や「義経千本桜」の通し稽古も始まるし、無茶苦茶忙しい日が続くから時間なんて無いからな
まだ、痛み止めは腐る程に有る
命を懸ける仕事をしていられると云うのは無論、辛さも有る
それと引き換えのこの上無い幸福も有るのだ
「その辛さと幸福、どちらの方が重いか」と、天秤に掛ける事は出来ない
「辛さの方が重い」と、悲観もしたくない
「勿論、幸福の方が重い」等と、偽善も吐きたくはない
同年代の“仲間”と呼んだ愛すべき名題下達が立廻りを段々と引退して行ったり、出番や活躍の場を若く活きのいい育ち盛り、生意気盛りに少しずつ譲って行く姿を目の当たりする事が多くなって来た昨今
若き怖い物知らずの力を頼もしく、また、少し寂しい気持ちを心に抱きつつも、その「同年代の“仲間”達と培った“想い”と“経験”を、まるで昔の我々を見る様な育ち盛り、生意気盛りの活きのいい怖い物知らずの“仲間”達にまた、再び新たに伝えて行くのも、生き残り、未だ現場の真ん中に相も変わらず立ち続けている僕の役目の一つではないのか」な、とね
殊、古典の立廻りに関しては今、物凄く痛烈にそう感じている
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東京MKタクシーの社長が他のタクシー会社の運転手さんに襲い掛かって暴力振るって傷害容疑で逮捕されたってね
あの人、逮捕されるの初めてじゃないよね
彼なら、またいつかは間違い無くこんな事をやらかすと思っていた
斯く言う僕も以前は東京MKタクシーを利用していたのだけれど、その時に予約していた時間に来てくれない等の杜撰な業務があまりにも多かったので苦情の電話を入れた事が有った
すると、社長自ら「お前は何様だ」、「それだったらもう二度と東京MKタクシーを使うな」、「お前の家は知っているんだから覚悟しておけ」と云う様な、脅迫とも取れる様な電話を折り返しで掛け直して来られた事が有ったっけ
その上、怒鳴るだけ怒鳴って自分から電話切った癖に、しつこく何度も何度も電話を掛け来ては当たり散らしたな
当時は一応、警察と東京タクシーセンターには連絡を取って話を聞いて貰い、向こうの顧問弁護士からも謝罪が来て、事無きを得たが
そんな事をする様な輩だから、彼が何をしても、どんな犯罪行為をしても驚く事ではない
こちらとしてはただ、生涯“あの人には関わりたくない”と云うのと、どんなに疲れている時に、どんなに他のタクシー会社のタクシーが来なかろうとも“MKタクシーグループのタクシーには断じて乗らない”と云うだけだ
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数日前から使っているが、痛み止めの効果たるや
覿面
今の僕には本当に助かる
朝起きて一錠
一度目の化粧の前に二錠
二度目の化粧の前に二錠
これで左膝裏の痛みが七割方消える心持ち
御陰でかなり楽に芝居に集中出来る
多少、使い過ぎの気はするが、背に腹は変えられない
六日後からは飲まないつもりでいるから、残り五日だけ何とか効き目を持たせて欲しい物だ
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今日は自分の芝居の終演後、中村隼人さんとデート
有難い事に、何故か僕を指名してくれたので、ちょっとした野暮用でね
週末の12月22日も同じ用事で再びデート
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サポーターかテーピングをしたいんだけど
舞台で生足を出している以上、時代考証の手前、それが客席から露骨に見える様なみっともない真似は出来ないし
ちょっとした意地かもしれないけれどもさ
芝居前と終演後のケアで千穐楽まで、芝居の間だけ持てばいいか
そう云う部分だけで言わせて貰えば、人前にサポーターやテーピングをした姿で出ても今やあまり不自然ではなく許される様になっている大相撲が或る意味では羨ましい
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「相棒」の最新話をハードディスクでやっと観たんだけど、ハイバイの岩井秀人さんが出ていたね
しかも、かなり格好いい役だった
ラストには少し笑える場面も有ったしね
何だか、嬉しかったよ
確か、来年の二月にハイバイの公演が有るんだよな
ハイバイファンの昔の恋人が「また、一緒に観に行かないか」と、誘ってくれたのだが
しかし、それは仕事の都合で時間的に観に行く事が出来ないのだ
非常に残念である
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朝になったら物の見事に左膝が治っている
等と云う奇跡は起きていなかったな、やっぱり
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昨日、起きた富岡八幡宮の事件
やっと、実情が分かって来たけど
歌舞伎や日本舞踊等にも縁の無い訳じゃ無い神社だから驚いた
ドナルド・トランプのエルサレムを巡る馬鹿な発言と云い
神と云う概念自体は崇高だったとしても、その信心やら、付随して来る打算やらには低俗な物が多い様で
何と言うか、闇が深い
やっぱり、神も仏も有った物じゃないな
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僕の「M-1グランプリ2017」は激烈に応援している天竺鼠、笑撃戦隊、さらば青春の光の敗者復活が無くなった時点で終わった
こうなったからには、かまいたちかとろサーモン、ミキには奮闘して貰いたい
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